患者様
60代 女性
2023年3月治療 治療から約8か月経過
症状及び治療について
この患者様は赤い枠で示されている箇所(L4/5の椎間板)にすべり症と脊柱管狭窄症が認められます。
L3/4は椎間板膨隆を認めます。
L5/sは骨癒合を認めます。
治療前の経過について
33歳頃 転倒し、腰が痛くなる。
46歳 椎間板ヘルニアのオペを施行。
2021年 寝返りの際に、右股関節に痛みが出るようになる。ストレッチなどで良くはなっていた。
2022年9月 バレーボールをしている際に負傷し、右下肢にしびれ症状が出るようになる。近医の整形外科を受診しすべり症・脊柱管狭窄症と診断を受ける。
オペを提案されたが、気持ちが乗らず当院を受診となる。
歩行能力は問題無いが、長時間歩いているとしびれが出てくる。
治療について
画像・診察から鑑みて治療は椎間板のL3/4、4/5の計2椎間に対して、セルゲル法を行いました。
治療後の経過について
各部分の痛みの数値を0~10にて患者様本人に評価してもらった表になります。
まったく痛みが無い場合を0、考えられる最大の痛みを10と評価しています。
腰 | 下肢 | しびれ | おしり | |
---|---|---|---|---|
治療前 | 9 | 2 | 7 | 4 |
治療から1週間後 | 2 | 0 | 2 | 0 |
治療から1か月後 | 5 | 0 | 7 | 0 |
治療から3か月後 | 2 | 0 | 1 | 0 |
治療から6か月後 | 4 | 0 | 0 | 0 |
以下はアフターフォローで連絡した際の患者様からの声になります。
1週間経過時、歩行の際にかかとにしびれが出てくる。
1か月経過時、歩きすぎてしまい痛みが出ているが、治療前の激しい感じはない。
3か月経過時、普段通りの生活が問題無く行えるようになった。起床の際に痛みは出るが、全体的には症状が良くなって満足している。
6か月経過時、起床時の痛みだけ残っている。
今回の患者様は、長時間の歩行の際の痛みと起床時の痛みにとても困っておりました。
治療後は性格から少し運動を頑張って痛みが出てしまいましたが、全体的に改善しています。
歩行の際のしびれは今では無くなりました。起床時の痛みだけは残存しておりますが、治療前に比べて少なくなり、それ以外の生活には支障をきたさない程度になりました。
※治療効果が出るまで3週間~3か月程度かかります。
※治療効果については個人差があります。同一の効果が得られない可能性があることをご承知おきください。
当院の治療法について
今回ご案内したセルゲル法の補足情報です。
セルゲル法の費用:1,320,000円/1箇所(税込み)~1,760,000円/5箇所(税込み)
セルゲル法のリスク・副作用:治療後に一過性の痛みが発生する可能性があります。神経損傷は治療の特性上、可能性がゼロではないですが、自験例でも論文でも損傷に関する報告はありません。局所麻酔薬によるアレルギー反応出現の可能性が極めてわずかですが存在します。治療後1~2週間は症状が一時的に悪化する可能性があります。理由として、インプラントによる減圧効果により、周囲の組織をけん引する為と考えられています。その他、椎間板がすり潰れてほとんどなくなってしまっている様な場合は治療ができない可能性があります。受診時に医師と相談しながら状態に適した治療方法の選択をご相談して頂きます。
更に詳しい情報については下記リンク先のページをご参照ください。
この記事の執筆者:理事長 吉田直樹